最近健康に関するメディアで、カタカナの言葉をよく聞きませんか?
フレイル、ロコモティブシンドローム、サルコペニアetc…
何がどう違うんだ!と言いたくなりますが、しっかりとした違いがあります。
今回はよく聞く3つの違いと、予防法についてお話していきます。
ロコモティブシンドロームってなに?
ロコモティブシンドロームは通称ロコモ(ロコモコじゃないですよ笑)と言われ、日本語名では運動器症候群と呼ばれます。
高齢になると、全身の機能が衰えてきますよね。
骨が脆くなったり(骨粗しょう症)、膝や関節が痛くなったりする高齢者の方は多いです。
それら運動機能に障害があり、歩く・立つなどの動作に支障が出るものをロコモティブシンドロームと呼びます。
ロコモティブシンドロームのチェックリストはこちら☟
- 家の中でつまずいたり滑ったりする
- 横断歩道を青信号で渡りきれない
- 片脚立ちで靴下がはけない
- 階段を上るのに手すりが必要である
- 2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難である
- 15分くらい続けて歩くことができない
- 家のやや重い仕事が困難である(掃除機使用、布団の上げ下ろし等)
1つでも当てはまる方はロコモの可能性があります。
ちなみに、要介護になる原因はロコモが一番多いと言われています。
サルコペニアってなに?
ロコモと同じように身体的なフレイル要因として、サルコペニアがあります。
サルコペニアは主に加齢、運動不足により、全身の筋肉量が少なくなることを指します。
全身の筋肉量、握力、歩行速度の低下などの診断基準がありますが、中々自分で判断するのは難しいです。
しかし、筋肉は何歳からでも鍛えることができるとされています。
高齢になってからでも遅くはありません。
フレイルってなに?
フレイルとは虚弱という意味で使われます。
健康と要介護の間の期間を指し、イメージとしては下記の図の感じです。

フレイルの前の段階をプレフレイルと言い、フレイルの期間が長くなると、要介護状態になるリスクが高まると言えます。
フレイルのチェックリストはこちら☟

こちらも1つでも当てはまる方は要注意!フレイルの可能性があります。
フレイルの要因
フレイルになる要因は上記のような身体的なものだけではありません。
口腔機能の低下によるもの(オーラルフレイル)や、認知機能やうつなどの精神的な要因、閉じこもりや人との関わりが少なくなることによる外的な要因などが挙げられます。
フレイルとロコモ、サルコペニアの関係
つまり、ロコモやサルコペニアなどの身体の障害が起こると、フレイルの状態になりやすい。
フレイルの状態になると要介護状態になりやすいということになります。
関係性の例を挙げると…
まだまだ大丈夫
ロコモ→ふらつく、つまづく、骨が脆いため骨折しやすい
サルコペニア→筋肉量が少ないため長く歩けない、ふらつく
上記からこけると骨折する可能性が高い
長く入院することにより、筋力がより低下し介護が必要になる
となります。
あくまで一例ですが、このパターンはとても多いです。
予防法は?
ではフレイルなどを予防するにはどうすれば良いのでしょう?
一部ですが、予防法をご紹介します。
筋力運動

足上げ運動
椅子に座って片足ずつ上げ下げします。
ゆっくりするのがポイント(5秒で上げて5秒で下げるくらい)。

片足立ち
片足10秒ずつくらい。
ふらつきがある方はイラストのように、椅子などに軽く手を添えてもOK

スクワット
肩幅に足を開いて、ゆっくり腰を落とす感じ。
膝がつま先より前に出ないように注意。
トイレで立って座ってを繰り返すのも効果的です。
運動は無理のない範囲で行いましょう。
正しい方法で行わなければ正しい効果は得られません。
頑張りすぎると、身体を痛めてしてしまうこともあるので注意しましょう。
口腔体操

パタカラ体操
パパパ、タタタ、カカカ、ラララ、パタカラ×3回を繰り返します。
口を大きく開けて、しっかり発音するのがポイント。
あいうべ体操
あーいーうーべーとゆっくりと5回繰り返します。
口を大きく開けて、最後のべーはしっかりと舌を出しましょう。
栄養管理

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閉じこもりを防ぐ
高齢になると、外に出たり人と話すのが面倒になることがあります。
これが悪化するとうつ状態になってしまう方もいます(老人性うつ)。
元々近所付き合いがなかったりする場合は、特に注意が必要です。
そのため、あまり外出する機会がない方は、地域の通いの場に行くことをお勧めします。
通いの場に関してはこちら☟

地域によって数に差はあるものの、コミュニティセンターや公民館でしている場合が多いです。
自分の家から近いところがわからないという方は、担当の地域包括支援センターに聞いてみましょう。
地域包括支援センターに関してはこちら☟

まとめ
- ロコモは運動機能の障害
- サルコペニアは全身の筋肉量の減少
- フレイルは要介護状態の一歩手前
- ロコモやサルコペニアになると、フレイルになる確率が高くなる
- 定期的な運動、バランスの良い食事を心がける
いかがでしたか?
最近は横文字やカタカナが多く使われるようになり、わかりにくいですね。
日本の平均寿命はどんどん延びています。
長い一生を健康に過ごすか、要介護になってしまうかは日々の生活でも変わってきます。
特に一度フレイルになってしまうと、健康な状態に戻すのは中々難しいです。
そのために、まずはフレイルにならないよう日常生活で運動習慣をつけたり、食事にも気を使っていきたいですね。
それでも介護が必要な状態になってしまったという場合は、介護保険の申請を検討しましょう。
介護保険の申請に関してはこちら☟

最後まで読んで頂きありがとうございました。
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