こんにちは、華iroです。
テレビや雑誌など、よく「介護されるなら娘が良い」という言葉を耳にします。
果たして本当にそうなのでしょうか?
今回は実際の体験を基に、実娘が母親を介護することのメリットとデメリットをお話ししたいと思います。
デメリット
まずはデメリットからです。
気を使わないから容赦ない
一番はこれだと思います。やはり同性ということもあって言いやすいんでしょうね。
息子には言えないけれど娘には言えるみたいなところがあります。
とにかく要求(文句)が多い。
「こっちが良かった」「あれは食べたくなかったのに」や、「味が薄い」「私が思ってたのと違う」etc…
じゃあ自分でしてくれ!と言いたくなるのを堪えて、やり直します。
このように、あれしろ、これしろと命令的になりがちなのも同性介護の特徴です。
うちは何か用がある時に机を叩く癖があるのですが、これが私は本当に嫌で…(喋れるんだからちゃんと呼んでほしい)
一度家政婦みたいで嫌だからやめてくれと伝えると…

何が悪いの?
うーんこれはうちの親だけかもしれませんが、いつまでも子供扱いなんですよね。
親の言うことは絶対。子供が反論するなんてあり得ない!みたいな。
すみません、話が反れました。
息子の場合はお嫁さんにも多少気を遣うけど、娘には気を使わなくていい!みたいなところがあります。
自分ができたことは、娘にもできるはず
これ、本当にやめてもらいたい。
特にうちは母が専業主婦で、掃除・裁縫・料理となんでも来い!というタイプ。
反対に私は仕事をしている方が好きだし、そもそも家事は好きではない(でも家が汚いのは嫌なので、そこそこにする)タイプ。
簡単に言うと、求めている水準が全然違うんですよね。
例えば、私は掃除機は2日に1回でかけない日はクイックルワイパー。
料理は子供の栄養も気になるので、ほぼ毎日作りはするけど、たまには夜焼きそばだけでもいいじゃない。って感じなのですが…
母は、掃除機毎日かけないなんてあり得ない。なんなら毎日水拭きして布団も毎日干す!料理は1汁3菜が基本!それ以下はダメ!という感じ。
はい、働きながらこれは無理。
でもこれが結局不満に繋がるんですよね…



私はしていたのになぜ貴女はできないの?
と。
娘は親の介護をして当たり前
確かに昔は、同居率も高く、「娘、嫁は親の介護をして当たり前」という風習だったかもしれません。
そもそも昔は平均寿命が短かったんですよね。そのため、介護する期間が圧倒的に短かったんです。
そして、自分たちがしてきたのだから、貴女もして当たり前の構図が出来上がります。
うちの母は親が義家族含め短命だったので介護してなかったんですけどね…(笑)
メリット
デメリットを色々書いてしまいましたが、メリットがないわけではありません。
家事を負担してもらえる
現在は、男性でも家事が得意な人も多いので一概には言えませんが、共働きでもまだまだ女性の方が家事を担っている家庭は多いと思います。
そのため、家にいる時間が女性の方が長いことから、料理や掃除などは比較的頼みやすい傾向にあります。
自分が作ってきた味を教えやすいというのもありますね。
また、介護食が必要になったりした場合も対応しやすいと考えられます(離乳食までいかなくても、それに近い感じで作ることで対応できる場合がある)。
同性同士わかることがある
実際に病院に勤めていた時に患者さんから聞いた話です。
その患者さんは女性で、息子さんと娘さんもいました。
娘さんは遠方に嫁いでいたので、病院には息子さんが来ていました。
仕事終わりに2,3日に一度は顔を出しに来て、洗濯物などを持って帰られており、マメな息子さんだなあと思っていました。
そんなある日患者さんとお話ししていると、「こうやって入院した時とかはやっぱり娘じゃないと駄目ね」と言い出したのです。



なぜですか?仕事終わってからこまめに顔出しにきてくれるし、良い息子さんじゃないですか



来てくれるのは有難いんだけど、頼んだ物を持ってきてくれないのよ。
例えば肌着を持ってきてって言ってもわからないって言われるし、息子に肌着を買いに行かせるのはかわいそうだし…しょうがないから売店で買っているのよ。



確かに息子さんにはどういうものがいいかわからないかもしれないですね



パジャマもそう。入院中はズボン付きじゃなきゃ色々不便じゃない?なのにワンピースのを持ってきたりするのよ。
と言うのです。確かに女性は色々持ち物が多いからですね…
息子さんがわからないのもしょうがないかもしれませんが、この手の話は本当に多いです。
下着とかを息子さんに買ってきてほしいと言うのも気が引けるでしょうし(汗)
このように、同性同士だからこそわかるというのはメリットと言えます。
まとめ
息子と違って娘には、自分の分身のように捉えられる人も少なくありません。
以前母に、「病気にならないと、病気の人の気持ちなんかわからない」と言われたことがあります。
正直「当たり前でしょ。介護をしたことがある人にしか介護の大変さはわからないのと同じなんだから」と思いました。
看護の世界ではとにかく本人の気持ちに寄り添うこと、相手を尊重する精神が求められます。
私も看護師として働いていた時はそう思って、患者さんに接していました。
でも、仕事と実際の介護は違います。
本人にも自分で自分のことができないという苛立ちがあり、それを全てぶつけられます。
わかっていても、仕事のように受け流せない現実があります。
上記は私の体験と一例ですので、「うちはとても仲が良いから全く当てはまらないわ!」という家庭もあると思います。
しかし、今在宅での介護に悩まれている人は、決して一人で悩まないで下さい。
兄妹や親戚に相談して下さい。
相談する人がいなければ、ケアマネジャーでも行政でも構いません。誰かを頼って下さい。
なんとかなります。
決して全ての娘が介護することが悪いと言っているわけではありませんが、こういう可能性もあるよと知って頂けると幸いです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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