こんにちは、華iroです。
在宅介護をする上で欠かせないのが、福祉用具。
でも、結構ホームセンターなどで売られているものも多いですよね。
今回は、自分で買った方が良い物と、介護保険で買う・またはレンタルした方が良い物をご紹介します。
福祉用具とは?
福祉用具は、在宅で利用する介護用品のことを言います。
代表的な物では、歩行器や車椅子、電動ベッドなどが挙げられます。
介護度によってレンタルできるものとできないものがある
介護保険の福祉用具では、介護度によって借りれる物と借りれない物があります。
また、事業対象者(総合事業)の方は福祉用具のレンタル自体ができません。
事業対象者の詳しい記事はこちら☟

総合事業の詳しい記事はこちら☟

要支援1~要介護2
要支援1から福祉用具のレンタルができます。
できる物の一覧としては下記の物になります。

4点杖
普通の1本杖と違い、足が4つあるタイプ。1本杖より安定感がある。

手すり
工事がいらないもの。ベッド横に置くタイプや、外に置くタイプなどがある。

歩行器
ブレーキ付きで、タイヤも大きいため安定感がある。
かごや、座れるタイプもある。
歩行器と、よくホームセンターに置いてあるシルバーカーは車輪の大きさが違います。
その他、自動排泄処理装置(本体)の尿のみも利用可能です。
要介護2以上
要介護2以上になると、上記に加えて以下のものがレンタルできるようになります。

車椅子
自走型、介護型、電動型があります。
付属品としてテーブルなども可能。

電動ベッド
2モーターや3モーターが主流で、4モーターもあります。
付属品として、サイドテーブルや、サイドバー(手すり)、床ずれマットレス(エアマットなど)、体位変換器も可能。
その他、移動用リフト(体に触れる部分のつり具は除く)も利用可能です。車椅子への移乗などに使う固定タイプのものや、部屋を移動できるタイプもあります。
また、要介護4からは自動排泄処理装置(本体)の尿と便両方使えるタイプが利用可能になります。
購入する必要があるもの
基本的に身体に直接触れるもの(入浴や排せつ関係)はレンタルができないので、買わなければいけません。
要支援1から購入は可能で、1年間に10万円が助成限度額になります。

入浴台、浴槽内の台
浴槽に入るための台で、滑り止めがついているものが多い

浴槽用の手すり(ギャッチグリップ)
浴槽に入るための手すり。浴槽上部分に鴨居フックのように、はめるタイプ

浴室の椅子(シャワーチェアー)
背もたれと肘置きがついているものが多い。折り畳み式もあるが、結構大きい。お試しできることもあるので家の浴室に入るか、使い心地と一緒に確認することをお勧めします。
そのほか…
- 浴室内、浴槽内のすのこ:滑らないようにするためのすのこ
- 入浴用介助ベルト:浴槽に入るのに介助者が入れやすいようにするベルト
- 簡易浴槽:ビニールプールのような持ち運びできる浴槽
- 腰掛便座:和式の上に乗せて洋式のようにするものや、洋式の上に置いて高さを上げるもの、便座から立つときに補助してくれるものなどがある。

ポータブルトイレ
病院にあるようなタイプのものから、最近では普通の椅子のように見える家具調のものや、ボタン一つで排せつ物を密封してくれる電動タイプがある。
ちなみに、うちは電動のポータブルトイレを使ってます。自宅介護でトイレに座れるならオススメ。
洗う手間がない分、密封のためのビニール(60回分で約2,000円)と固める砂(専用高いので7Lで500円くらいの猫の砂使ってます)が自費でかかるのがデメリット。
認知症がある一人暮らしの方、または老々で二人とも認知症状がある方たちの家庭など、使い方がわからなくなる可能性のあるご家庭にはオススメできません。
実際に、認知症のある一人暮らしのおばあちゃんの家に電動のポータブルトイレを置いたが、本人が処理ボタンを押すことができず、ヘルパーさんが訪問した時には詰まって大変なことになっていた。
ということがありました(ケアマネも福祉用具の業者も気づかなかったことが問題)。
そのほか…
移動用リフトのつり具部分、自動排泄処理装置の交換部品部分は購入になります。
住宅改修で工事する
自宅に直接手すりやスロープを付けたいという時には、20万円までは介護保険を利用してつけることができます。
工事費用が20万円を超える分は全額自費になります。
例として…
玄関と廊下に手すりをつけるとして、総額が5万円だったとします。
この場合は1割の方だと5000円の支払いになります。
住宅改修を行う際は、事前に申請が必要となるので時間がかかる場合があります。
また、料金自体はどこの事業所でも大差ないですが、支払い方法には違いがあります。
1度全額支払いをして後から助成分が返ってくる場合と、直接支払い分のみで良い場合がありますので、事業所に確認してみましょう。
ちなみに、住宅改修は基本は20万円までのサービスになります。
しかし、介護度が3段階以上上がった場合のみ、再度20万円利用できるようになります。
また、持ち家の場合は工事ができますが、賃貸の場合は大家さんの許可をとらないと施工できないのが難点です。
そのため、賃貸で手すりが必要になった場合は突っ張り型のレンタル手すりを利用することも多いですね。
レンタルや購入にいくらかかるのか?
介護保険を利用する場合は、どこの事業所でもあまり大差はありません(購入時は若干割引してくれる場合もある)。
うちで実際利用している例とすると…
車椅子1台:400円 電動ベッド:900円 ベッド柵2本:込 特殊マットレス(床ずれ防止):500円 サイドテーブル:200円
浴室の椅子:1,300円 電動ポータブルトイレ:10,000円
になります(全て1割負担額)。電動ポータブルトイレの時はそれだけで1年分なくなりました。
住宅改修で手すりも何本か設置していますが、長さによっても値段が変わります。
玄関、トイレ、廊下、浴室に設置で25,000円くらいでした(介護度が3段階以上上がったので、その時に再度追加してつけたため)。
うちは外には設置してませんが、外の方が高いようです。
介護保険適応外、自分で買った方が良いもの
自分で買った方が良いものには1本杖やシルバーカー、消耗品などが挙げられます。
1本杖は介護保険適応外なので、自分で探した方がデザインも多く価格も安いものが多いです。

また、シルバーカーも歩行器の形がどうしても嫌だという時には自費購入をお勧めします。
ただし、安全性は歩行器の方が高いので、ふらつきが強い方などにはシルバーカーはお勧めしません。

消耗品などは自費になるため、ドラッグストアやネット購入の方が安い場合があります。
例えば、先ほどのポータブルトイレで利用する砂。
事業所から買うと1000円以上しますが、猫用の砂だったら7L500円くらいで買えます。十分固まるし、紙砂を選べば問題なく使えます。

後は、ガーグルベースンや楽のみ。最近では100均でも売られているものもあるので、わざわざ福祉業者から買う必要はありません。
反対にレンタルや福祉用具で購入した方が良いもの
では、反対に福祉用具を利用した方が良い場合はどんな場合でしょうか。
レンタルした方が良いもの
個人的な意見ですが、電動ベッドや車椅子はレンタルした方が良いと思います。
介護生活が長くなれば、買ってしまった方が安いのではと思われる方もいると思いますが、少し問題があります。
最近ではインテリアショップでも電動ベッドなどを売り出していますが、まず価格が高いです。
そして、一番は何かあった時に専門的に対応はしてくれないということです。
福祉用具業者であれば、定期的にメンテナンスに来てもらえ、何か不具合があった時には基本無償で交換してもらえます(自分で壊しててしまったりした場合は自費の場合もある)。
特にベッドのマットレスは徐々にへたってくるため、何年か経つと交換が必要になります。
体が大きい方だとへたりも早いです。
そうなった時に、普通のショップだと自分で選んで購入しなければなりません。
電動ベッドは普通のマットレスは基本的に使えないので、もう一度お金も手間もかかることになります。
また、利用しなくなってからは返すだけなので、処分費用もかかりません。
車椅子もそうです。電動ベッドに比べると価格は安いですが、車輪がパンクしたりすると直すのにお金がかかります。
以上のことから、絶対に新品じゃないと嫌だ!という方でなければレンタルをオススメします。
福祉用具から購入した方が良いもの
基本的に介護保険適用のものは、介護保険を利用して買った方が安いです。
また、お試しができる場合も多いので、実際に使ってみて購入するかどうかを決めることができるのもメリットです。
特にポータブルトイレやシャワーチェアーなどは、結構大きいものが多いので、実際に置けるかどうかお試しするのをお勧めします。
後は安全性を必要とするものですね。
どうしても安全性をとるとインテリア性は薄れます。
浴槽の台なども見た目はあまり良くないですが、安全のためにあるものなのでインテリア重視で代用してしまうと、本当の目的が果たせない場合があるので要注意です。
福祉用具の事業所はどこを選べばいい?
前述したように、料金はそこまで大差はありません。選ぶポイントとしては、フットワークの軽さと信頼できる事業所かです。
何かあった時にすぐ対応してくれるか、これが一番です。
土日など、基本休みの時に対応ができないのはしょうがないですが、レンタルや購入の見積もりに関しては即日対応してくれるところを選ぶのが良いです。
営業さんがデキる人かどうかですね。もちろん知識があるに越したことはないですが、対応の速さも同じくらい大切だと私は思っています。
もう一つは、信頼できる事業所かどうかです。
特に福祉用具の購入に関しては、デイやヘルパーなど定期で利用するわけではないことから、購入してもらいたいがためにアレコレ提案する事業所もありますので注意が必要です。
小さな浴室で入らないのに、大きいシャワーチェアーを勧めたり、上記の例にある電動のポータブルトイレもそうですよね。
その人に合った提案がなされていません。
そのため、事業所選びはケアマネか地域包括支援センターに探してもらうことをお勧めします。
地域包括支援センターについてはこちら☟

地域包括支援センターは中立な立場ではありますが、それでも信頼のおける事業所を紹介してくれます。
ケアマネの事業所がいくつも事業所を持っている場合は、連携がとりやすいことから、自分の関連業者に頼むことも多いですね。
まとめ
- 介護度によって借りれるものが異なる
- 住宅改修は20万円まで、購入は1年間に10万円が限度
- 電動ポータブルトイレは認知症の一人暮らしには適さない
- 電動ベッドや車椅子など、メンテナンスが必要なものはレンタルがオススメ
- 介護保険適用外の消耗品はネットやドラッグストアがオススメ
- 福祉用具業者は信頼とフットワークの軽さで選ぶ
いかがでしたか?ケアマネと相談して、安全に介護しやすい環境を整えていきましょう。
ケアマネに関する記事はこちら☟

最後まで読んで頂きありがとうございました。
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